122日(金)ヴィリニュス 曇り 午前中はパラパラと雨

 

 昨日、調子に乗って酒を飲み酔っぱらっていたせいもあるが、なんとなく目覚めると朝9時を回っており驚いた。最近にしては珍しく朝寝坊だ。

 

【ヴィリニュスを散歩する】

 今日は一日ヴィリニュスを散策。だが、あいにく雨もぱらついている。

ロシア教会、アン教会、大聖堂と見る。大聖堂のカテドラルはでかいアートギャラリーのように絵が飾られており、圧倒的だ。教会を見る限り、どうもリトアニア・カトリックはキリストが十字架にかけられるまでの場面(もっとも悲しい話)が好みのようで、続き絵になっている。旧市街、大聖堂の裏に位置するゲディミノの丘は、登ればゲディミナス城の展望台から街を眺めることができるというが、天気が悪いのでやめる。

 

琥珀ミュージアムへ行く。琥珀はリトアニア語でGINTAROというらしい。はじめは、こはく現代アートの展示。スタッフのオネエサンが英語でガイドをしてくれる。16世紀には「地上」であったという地下室に行くと、なぜか焼き窯と、ここらで出土した陶器が展示されている。そしてここの琥珀の展示は、まず古代のものと近年のものとの比較や、産地による比較などがある。ヨルダン、ドミニカ、日本で出た琥珀もある。そして、バルト産の琥珀は、色の比較展示がある。琥珀は、生成の際の混ざりものの具合によって、白っぽくもなり、黄色っぽくもなる。また、状況により黒、青、緑にもなるというから驚く。ちょっと見たところ鉱石のようにも見えるのだが、「触ればそれが石でないことが分かります」と、確かに石の冷たさはなく、そして軽い。琥珀は空気に触れると(たぶん酸化によって)表面の色が濃くなるが、磨けばまた昔の鮮やかな色に戻るらしい。そして、琥珀を熱加工する話も面白い。200℃の高温で焼くと濃紅色になるのだ。それから、虫入り、樹皮入りあり。琥珀の原石の展示もあり、「この展示館ではこれが最大です」という2kgものドデカイ琥珀にはおどろいたが、時によっては5kg10kgという、さらにでかいのが出ることもあるという。

おみやげコーナーも充実していて、とにかく琥珀はひととおり(いわゆる琥珀色の琥珀)ではないのだと知ると、見ていて飽きずキリがない。許されるならいくつも買って帰りたいぐらいだ。

ちなみに琥珀展示館の隣には日本食レストラン「扉」がある。

 

妹の誕生日が近いこともあり、カードを送るべく中央郵便局へ行き、ハガキを物色する。ヨーロッパの郵便局は全般に薄暗いイメージがあるのだが、ここは明るい照明の下、まるでショッピングセンターのような雰囲気だ。そしてカードや封筒といった、必要なものはなんでもそろう。

 

昼食は「歩き方」にもあるLiteratu Svetaine(文学サロン)。おしゃれな雰囲気だがお客は少なく、そしてやや高級な食事であった。

 

昼食後はKGB博物館へ行く。話では聞いていても、実際にここが本物のKGBの建物で、当時の雰囲気を再現したどころか、当時のままで残っているのだから、ホントにホントのKGBなのである。「そのまんま」ということが、かえって重い。英語の説明書きが充実している。つくづく、ソビエト連邦とはいったい何だったのかと思う。これではまるで、ナチと同じではないか!

 

ゲディミノツアーへパスポートを取りに行くと、「VISAの申請料のお釣り」が120ドルも返ってきた!

つまりロシアのビザは180ドルという計算になる。日本より安い(半分だ!)。パスポートは今日この場で返ってきて、ビザは、「26日(火)の午後4時に来てください」ということになった。

 

宿に戻ると、朝にも言われたとおり「団体が来るので部屋を変わるよう」言われ、昨日修復作業をしていた、フロント奥の2人部屋に案内された。

おお、こちらはきれいだ。くさくないし。やったー。部屋を変わるため荷物を取りに、もとの部屋のある別館に行くと、12-13才の女の子の団体(10数名)が廊下に部屋に賑やかにしている。着いたばかりなのだろうか、きゃいきゃいとはしゃいでいる。我々の顔を見ると、誰も彼も「ハロー!」「ハロー!」とかわいい。

 

夕食に、生音楽を聴けるレストランMaruceliukes Kletisへ行く。このレストランは、いつもユースに戻るときに使うバス34番の走る通りを北に、バス停2つ分行ったところにある。生演奏はバイオリン×2、アコーディオン×1の若いトリオであった。18時半に店に入り、演奏が始まるまで1時間待ったが、その間もCDでリトアニアのフォーク音楽がかかっており、なかなか良い。店は外装も内装も山小屋風(農家風?)で、ウェイトレスはみな衣装もかわいく、ビールを12杯飲んだわりには安かった。演奏も楽しく、素晴らしい。

 

 レストランの近くにあるスーパーで、靴の中敷き(マサト用&ユウコ用)と、Malunininkuなるtrauktine(はちみつウォッカ)を買った。

宿に戻ると、ロシア人の若者団体が到着していたところであった。

 

【世界のソニー、世界のPS、世界の鉄拳】

 それにしてもプレイステーションはすごい。今日の郵便局にも入り口の脇にゲームコーナーとして3台ほど並べてあり、ゲームに夢中の若者達が集っている。

「やっているゲームは何かな」と覗いて、思わず声を上げてしまった。

「あっ、鉄拳だ!」

若者達がジロリと振り返る。TEKKEN3をやっている。他の2台も日本のゲームである(名称は失念した)。SONYのネームバリューも大きいとは思うが、ここまで全世界ヒットを飛ばしたゲームマシンは、他にはないのではないか。AtariAppleも任天堂もできていないような気がする。そういえば、リトアニアはマツダ(mazda)の車が多い。

 

【今後の旅程】

23土 カウナスへ カウナス泊

24日 ヴィリニュスに戻る ヴィリニュス泊1

25月 ラトヴィアVISA(午前中)即日発行で申請する ヴィリニュス泊2

26火 トラカイへ ロシアVISA(夕方) ヴィリニュス泊3

27水 リガへ移動 リガ泊1

28木 リガ リガ泊2

29金 タリンへ移動(注1) タリン泊1

30土 タリン タリン泊2

31日 タリン タリン泊3

2/1月 St.ペテルブルグ、か?(注2

1:タリンの旅行案内所は土日もやっているらしいので、土日の移動もOK

2:タリンでゆっくりしたければ、ここで中国VISA取りをしてもよい。早く行くならペテルブルグで申請する。