2月22日(月)初7日 瀋陽 晴れ
【瀋陽故宮】
チェックインの際に、ここには一泊しかしないと言ってある。ので、延泊する必要がある。
ユウコが朝9時にフロントに行き、再一天の話と、ついでに朝食のことと、部屋が寒いことを告げたら、隣の部屋に移ることになった。移った部屋には暖房が入っており、若干暖かい。先の部屋は暖房が壊れていたのか、あるいは我々が知らなかっただけなのか・・・。
もはや帽子もかぶる必要のない陽気だが、風が冷たいので、かえって寒々しい感じがする。しかし、足や手は冷えない。
若者のショッピング通り「太原街」を冷やかし、ファーストフードで食事をして、瀋陽故宮へ行く。
「故宮」といえば北京だが、清朝が北京に遷都したのは1645年のことで、瀋陽故宮はそれより前、清朝太祖ヌルハチが基礎を造り、1636年太宗ホンタイジによって完成された。
そんなわけで、なかなか立派な建物だが、「皇帝の住まい」と思って見ると、簡素である。
敷地は広いが、宮廷部分の鳳凰楼を除くと、あとはみな平屋作りである。ヨーロッパの宮殿、お城と比べると、むしろ粗末とも思える。これがある種の「文化の違い」なのかもしれない。
当時の楽器、武器も展示され、これは興味深い。珍宝殿には、衣服、装飾、陶器、彫刻などがある。
(左翼四旗)
左翼王 鑲黄旗 正白旗 鑲白旗 正藍旗
大政殿 (八旗軍)
右翼王 正黄旗 正紅旗 鑲紅旗 鑲藍旗
(右翼四旗)
太宗ホンタイジの御妾はモンゴル貴族ばかりである。女真族(満族)はモンゴルの系統だったかしら、どうかしら。
故宮も良いが、周辺の街並みも味があって良い。東大門も立派だ。別のショッピング街「中街」を歩く。ここも楽しいが、歩き方には載っていない。
老舗の老辺餃子館は1斤30元と、一見高いが、ボリュームはたっぷり! 半斤でも良かった。
部屋を代えてもらったのは良いが、こんどはシャワーが壊れている。ホースの途中で水が漏れ、ひまわりからはチョロチョロとしか出てこない。
僕は「どうせ明日には発つのだから」と諦めていたが、ユウコは頑張ってフロアの小姐に訴えたら、ついに修理人が出てきてホースを交換してくれた。
昨日のぬるま湯がウソのように、ドバーと熱い湯が出る。
そして、19時を回ると自動的に暖房が入った。ずいぶんと快適になったが、「これで料金が上がるのでは・・・」と、ユウコはかえって気が気でない。
瀋陽故宮の資料館にて。子供のマナーが悪く、むかつく。大人の間を押しのけて割り込んだり、人の前を行ったり来たりと落ち着かない。
あまりに腹が立って、2度ばかり足を引っかけてやった。
こういうとき、親は何をしているのかというと、何もしない。それどころか、館内では大人が率先してうるさいし、話は違うが、火車站などではむしろ我が子を「行け行け」とけしかけている。こんなガキンチョ大国が「世界の華だ中心だ」とほざくのだから、たまらない。
ワガママ幼稚国家だ。少しはロシア人を見習い賜え。
もとい、見習いヤガレ。
哈尓浜、長春、瀋陽と、街中に串焼き屋の屋台が多い。肉もあるが、イカもあり、どちらも人気がある。タレがたっぷりなので、さすがに押し合うことはない。また、焼き栗、焼き芋屋もよく見る。
テレビのニュースによれば、今日、春節帰り(外国に帰る)の人々のピークなのだそうだ。今年の入境者は、史上最高なのだとか。
長らく使っていた青ペンのインクが切れた。