中国(2回目)3(No.92)清黎明の都〜沈陽
【チェックアウトで一悶着】
2月21日
長春:華正賓館は最後まで油断ならなかった。
チェックアウト時に服務員が料金180元と書く。
なぜ180元?1人60元の約束だから、120元でしょう?と思い、詳細をフロントで聞くと、
「3人部屋を2人で使ったからだ」という。
部屋を2人で使いたいとは言っていない。
他に客も居なさそうだったので、私たちが2人で使うことになったのは、結果論なのではないだろうか。
「昨日と話が違う。2人で120元とフロントで言われた。」と言うが、
「男と女は同じ部屋に泊まれない」という。
「同じ部屋に泊まれないって、我々は夫婦ですよ?」というが、
「2人で使ったでしょ」と譲らない。
しかも、180元と料金を勝手に書いている!
出なかったお湯のことも考えると、ひどい話だ。サギだ。
結局、料金は覆らず、料金を受け取ると「またきてね」とフロントの娘は言ったが、
二度と行くもんか、と思う。
日本のガイドにひどい宿だと投書してやる!
(と、そのときは思ったが、結局投書はしなかった。)
【沈陽へ向かう】
バスターミナルに着くと、沈陽行きバスにすぐ乗れた。
1人66元のゴーカバス。
座席もゆったりしていて、乗車中に映画が2本流れた。
まさしく「軟座」。
車掌の小姐は友人Tさんに似ている。
沈陽までは3時間30分と短い旅だが、トイレ休憩有り。遅れても、休憩は忘れない。さすが中国。
バスは鉄道沈陽北駅近くの新しいバスターミナルに到着。
沈陽の次は北京だ。まず北京行き列車の切符を確保しようと、さっそく北駅に行く。
おお、すごい人・人・人・・・。沈陽は都会で、駅には電光掲示板があり、列車の空席状況が一目でわかる。
北京行きはのきなみ無・無・無・・・。窓口でも聞いてみるが、北京行きは「没有!没有!!」との答え。
おお、これが本当の民族大移動か・・・。切符はとりあえずあきらめ、うりうりと宿探しに行く。
天涯賓館に落ちつく。お湯、出ますように・・・。
【北京にはすぐ行けず】
ひと休みして再び北駅へ。ここに承徳行き列車はない。
西駅へ。ここに承徳行きはあるが、北京へいく望みも捨てたくないので、
南バスターミナルから出ているという北京行き長距離バスも探してみる。
しかし南バスターミナルがなかなかみつからない。
見つからないはずだ、バスターミナルは地図とはアサッテの方向にあった!
バスターミナルの時刻表を見てみると、長距離バスは大連をはじめ、近郊行きは明後日も発車するが、北京行きは休み!(理由:春節だから!!)なんじゃそりゃ!
次の目的地を承徳に変更する。明後日の承徳行き硬臥をGet。
中国東北部の鉄道では外賓料金の撤廃めざましく(?)、ここまでの駅で外人窓口がない。(台・澳同胞用窓口はある。)
私たち外国人にとっては、歓迎すべき良いことである。しかし、この熾烈な硬臥獲得競争に置いて、中国一般人民に負けてはナラヌということである。
今日は切符を取るだけで、もうつかれたねと、宿に近い北駅にまた戻る。
今日はお昼に鍋、夕にギョウザを食べた。ギョウザはうまい。鍋はいまいち。鍋屋はオヤジ店だったからかなあ。
この街には「KOREA TOWN」がある。朝鮮半島の近いこの地は、朝鮮族の人口も多いのだろう。
【何にせよ、主張せねば】
2月22日
朝、ゆっくり寝ていようと思ったが、もう一晩連泊する件と、朝食の件をフロントに尋ねなければならないので落ち着かない。
そして、部屋が寒い。冬とはいえ、ホテルでこんなに寒いのはひどい。春節は暖房も停まるんですか?
起きてフロントに行くと、朝食はこのホテルではなし。
「部屋が寒い」というと、隣の部屋に変えてくれた。少しはまし。
しかし、この部屋は、シャワーがこわれてる・・・。ひどいなぁ。
でも、なんか今すぐ、もう一度文句を言う気力もなく・・・。
マサトは中国人で50元で泊めてもらってる(かも)という人を見たと言うし・・・。
私たちは1人90元も払ってるのに。やはり油断ならん。
「金のある外人は泊まるな。泊まるならとことん取れ。」ということか?何が外賓だ。ひどい差別をしているだけじゃないか。
これが富の再分配?外国人が金持ちとは限らないですが?旅行してるだけでも、十分金銭に余裕があるってこと?でも、中国人でも旅行者はいますよ。なんか不平等だ。
シャワーは街歩きから帰ったときに、直してもらおう。
【太原街のにぎわい】
沈陽の繁華街、太原街にブランチしに行く。
すごい人!春節の休日最後の日を皆ショッピングで楽しんでいる。
なぜか沈陽で「上海風」の串焼きの前に人だかり。私たちもイカ串を1本買う。
その後、カフェテリア風の中華ファストフードで食事。白菜ときくらげの炒め煮と酢豚、チャーハン、ビール。
これだけ食べて2人で34元とは安い。しかし、チャーハンは冷たい。
そして窓越しに見た、ケンタッキーは高い。(1セット20元〜)でも混んでいる。
【沈陽故宮へ】
故宮の手前には中街という太原街に似た繁華街があり、故宮へとつづく通りも商店街になっていて、故宮に合わせた建物のつくりになっており、風情がある。
故宮に入る。
チケット売りのオバサンは、愛想が悪い。(中国に愛想という文字はないか・・・)
故宮の各妾や皇帝の寝室は、これが皇帝の?と目を疑うほど質素。
それとも今までゴーカな城を見過ぎて目がおかしくなっているのかな?
后の部屋には必ずラマ教の絵が貼ってある。
后は蒙古族から呼んだ人が多いそうだ。
(後日、ユウコが見た「西太后の紫禁城」というドラマで
「袁世凱は漢族だから、満州族と結婚できない。官位を与えて満州族にしよう。」という台詞があった。
漢族と満族がお互いを忌み、交わらないようにしていた歴史があるのだと、興味深く思う。)
満族の食べ物には火鍋やカオロウ(土へんに云+肉)があるそうで、
中国の旅ではポピュラーな食べ物だ。
我々は知らず知らずの内に満族料理を楽しんでいたのだ。
東にある大政殿はなかなか立派な建物。旗の説明やそのお頭の話も面白い。
清朝のお宝展が別料金で、確かに美しいのだが、見に来ている子どものマナーが悪い!
そしてまたその親のマナーも悪い!割り込み容認、おしゃべりし放題。「この親にしてこの子有り」だ。問題あるぞ。
【食事など】
ガイドお薦めの老辺餃子店で餃子1斤。山盛り来た。ここの1斤は2人でも多い。
1斤30元て高いなあ、とメニューを見て思ったが、なるほど、この量では30元取るわけだ。
西域と1斤の単位が違うのかも。
ホテルでシャワーをなおしてもらう。
明日、シャワーの故障がわれわれのせいだと言われたら戦わねば・・・。戦闘態勢に入るユウコ。
翌日、このように心配しフロントとの想定問答集まで用意していたが、
全く問題なく、天涯賓館をチェックアウトできた。