中国(2回目)9(No.98)田舎の田舎〜金平
【金平は棚田のある田舎】
3月6日(土)
寝台バス泊。
目がさめると少し人が降りていて、「ここはどこかのバスターミナルだ」とわかるが、
「ついたぞ、降りろ」とも言われないので、乗っている。
カーテンをあけ、周りのバスをチェックすると「個旧−関原」と書いてある。
このバスターミナルは「関原」なのかなと思うが、出発する気配なし。
朝6時になったので「ここはどこですか」と運転手さんに聞いてみる。
「個旧だよ」着いてたのだ。
急いで金平と景洪行きバスの時刻チェックに行く。
金平行きは6時半から11時まで15分毎に頻発。
景洪は14時発らしい。
金平行きのミニバスが出発ターミナルに停まっているのでマサトと乗る。1人20元。
ほどなく出発。個旧は都会だが、すぐ山になる。田舎である。
車窓から見る人々の様子は、民族衣装の人多し。
途中、村を2つ通ったが、どちらも市がたっている。
円錐形のとがった赤い帽子をかぶった人や、色鮮やかなターバンを巻いている人が多い。
金平県に入るところで検問があり、パスポートチェック。
チェックしている公安の人は、日本人が珍しい様子。
私の名字が金平と見て、驚く。
その検問所の近くで吃飯タイム。
やっぱり、中国のバス旅で吃飯は欠かせない。
車掌さん、「ここのご飯、おいしいよ!」と優しい。
どんぶり飯と高菜と豚肉の炒め物で朝食。
2人前8元。安い!
一眠りすると、金平に到着。
山の中に街がある。
バスターミナルで降りようとすると、「もう少し乗っていなさい」と車掌さん。
バスターミナルから数百メートル先の街の中心で降ろしてくれる。
ガイドブックに書いてあった、
「金平賓館に行きたい」というと不審そうな顔。
この街に金平賓館という建物はないらしい。
「バイクタクシーが適当な宿に2元で連れていってくれるから」と、
車掌さんが交渉してくれ、金煙賓館へ行く。
1部屋200元のところ、160元にディスカウント。
ただし、明日は「会議のため空き部屋無し」とのこと。
まあ、長居しても金平には特に見どころもなさそうだし、他に泊まれそうな選択肢もないのでここにする。
Good部屋!
明日のバスのチェックおよび散歩に行く。
棚田がのどかで美しい。
ヘビイチゴをはじめ、あぜ道に生えている草は日本で見るものが多く、
田んぼの水にはメダカが住んでおり、とてもノドカ。
わらぶきの屋根といい、昔の日本の風景もこうだったのかな・・・と思わせる。
長いバス旅で、さすがに疲れているので、ビールを買って部屋に戻る。
ビールを買ったところでマサトが、「なんや」と聞き返される。
車掌さんも日本語に似た語感の言葉をしゃべったし、
こちらの方言は日本の言葉とよく似ている。
ビールを飲んだ後、ホテルの食堂で食事しようと思ったら「没座位」。→貸し切りとのこと。
食堂のみならず、中庭まで人がはみだして、皆もりもり食べている。
うりうりと別の店へ。
小ぎれいな店が無く、別のホテルの食堂へ入る。
開店休業状態だったが、我々が中へ入るとTVを見ていたたくさんの従業員が、よっこらせと働きだした。
入り口にいたオジサン、我々を手招きして厨房に入らせる。
できあいのお総菜しかないのかな・・・と思っていると、
山のような材料を見せ、冷蔵庫を開けて、「さあ、どれがいい?」と聞く。
メニューは?と聞くと「無い」という。
マサトは鶏肉が食べたいというので、鶏肉と小松菜を指さす。
(実際は菜の花と鶏肉の炒め物が出てきた)
それとトマトと卵を指さす。そしてご飯と言って、OKらしい。
このオーダーメイドシステム、いったいいくらするんだろう・・・と不安だが、まあ、座る。
お茶、手拭き紙など、サービスは良い。
そして出てきたものはおいしかった!しかも9元。安い!
調子に乗って、「なんや?」の酒屋でビールをもう2本買う。
1日に2回も来たので店のオヤジさんうれしそう。
金平は長居してもやることないけど、のんびりしていて良い街だ。
今日は2回とも食堂で豆の匂いのするお茶が出た。
色は普通のお茶なのだが不思議だ。このあたりの特産なのかな。
3月7日(日)
5時に起き、金煙賓館をチェックアウト。
Goodホテルであった。
まだ6時というのに、市中心部の金平百貨大楼前にはミニバスがたくさん停まっており、
われわれも客引きされるが、途中の蛮耗までしか行かないようなのでやめる。
バスターミナルはこっちでよかったんだっけ?と思うくらい通りは静かだが、個旧行きのバスはちゃんと停まっていた。
難なく座席を確保。
途中の街では今日も市が立っていて、車窓から見る風景では農作業をしているひとも少なくない。
皆、働き者だ。個旧へは12時ちょっと前に到着。
5時間30分で着いてしまった。早い!
次の街、景洪行きの切符もすぐとれた。景洪行きのバスは毎日あるようだ。
今日のバスでは吃飯タイムがなかったので、個旧バスターミナルでお昼。
バスターミナルの食堂ではゴウ飯(ぶっかけめし弁当)を売っていて、自分でおかずを選べる。
肉じゃが、ナノハナ、キャベツ、グリンピースと挽肉の煮物、インゲンの煮物、うりと豚肉の炒め物などをかけてもらう。
2つで7元。安い。
ところで、バスの途中(金一個という地)で再び検問があったあと、その街のトイレを借り、汚いのでは・・・と恐れていたが、水洗なうえ、とてもキレイ!
個旧のトイレもきれいだし、バス内もだいたいきれいだし、雲南人の衛生観念はGoodである。