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214日(日)イルクーツク 晴れ

 

【バイカル湖を見物に】

 6時起床。今日はバイカル湖見物だ。

 

その前に駅へ行く。駅舎の電光掲示板に−12℃と出た。今朝は冷えこんでいる。

昨日のオネーサンがいた。やっぱりウラン・ウデ行きのチケット(No.250)は取れないという。

が、それとは別に、明日だったらNo.6列車(モスクワ発ウランバートル行き)があることが判明した。

「夕方18時以降に予約状況が分かるわ。たぶん取れるわよ」と優しい。

 

 少し気楽になったところでバスターミナルへ行き、9時発のリストビヤンカ行きに乗り込む。

バスは気楽で、ウトウトしているとユウコに起こされた。おおー、右手方向はるかに雪山が見える。

そして、雪山の手前には真っ白で真っ平らな雪原が広がっている・・・ん? あれが湖なのか?

 

 リストビヤンカには1040分に到着した。

真っ白だ。

大小の船が、船体が雪原に埋もれている。

 

 バスの乗客のうち、我々を除くと観光らしい人は男性5人、女性1人の、ザックを抱えた一団がいるぐらいで、ユウコは彼らを「バイカル湖横断サークル」と名付けたが、男どもはみな大荷物、いかにもアウトドアの装備だが、女性1人が軽装である。カワイイコートを着て、しかも手ぶらだ。彼らはバスを降りるとすぐに湖岸を歩き出し、やがて見えなくなった。

 

 我々は白い雪原となった湖面を歩く。

何も知らない立場としては、足下の氷がすぐにでも割れはしないかと不安だが、湖上にはテントが張ってあったりする。

バス停近くにも焼き魚、干し魚を屋台で売るオバチャンが数人並んでいたが、しかし客はいない。

湖面はつい最近雪が降ったのか、それが積もって白くなっているのだ。2,3cmほどの積雪を払うと氷が出てくる。うまく時期が合えば、凍った湖がそのまま見られるのだろうか?

 

 さすがに氷の道は滑る。車がやってきた。

「うへー、湖上を走っているよ、物好きだなあ」

「氷がバリバリと割れたりしないのかな」

などと、初めは驚いたり心配したりしたが、意外にも車は次々とやって来て、しかも軽快に走っていく。湖面上に車道ができているのだ。

 

 我々は1時間ほど湖上の散歩を楽しんだ。その間、御神渡りのような氷柱や、湖上の荒れた氷などを見る。天気が良く、青い空に湖面の雪がまぶしい。

 

 湖上に人が増えて賑わってきた。湖上では、水上スキーならぬ表情スキーを楽しんでいる人々がいる。スキーやソリに乗った人間を自動車がロープで引っ張っているのだ。ブワーンと軽快に行き過ぎたかと思うと、ほどなくして同じ車が、またブワーンと戻ってくる。楽しそうだ!! 車はトヨタが多い。カリブが目立つ。ほかに、ビスタ、カリーナ、NISSANクレスタ、ランクル、パジェロ、ISUZUのミュー、タウンエースなどを見た。ほかの外車もある。しかも新車が多いような気がする。

 

 湖上ではスケートをやる子ども達もいる。クロスカントリー用のレンタルスキーがあったり、馬乗りサービス、ラクダ乗りサービスならぬ、氷上スキー・ソリサービスもある(車で引っ張ること自体をサービスしている)。みやげ屋も賑わっている。ドライブ気分でお弁当を広げる人が増えてきた。もちろん、ウォッカ、ビール付きだ。みんな魚を食べている。そしてバイカルウォッカを飲む。

 

 バス停まで戻って、レストランで食事をする。ロンプラによると「View Point」があるとのことなので、今度は湖岸の集落の道を歩く。

田舎村だ。

この集落から山を少し登ると展望台があるらしく、我々の他にも道を歩く観光者(ロシア人)がいたが、山への道は閉鎖されていた。

山へは行かないまでも、途中の高台からの湖の眺めはよい。

この高台には(最近火災があったと思われる)建物の廃墟があった。

「これもホテルだったのかなあ」と思う。

 

ところで、集落の道は悪い。舗装されていないから凸凹だし、雪が融けてくるとぐちゃぐちゃになる。これは歩きにくい上に、車も大変だと思う。それに引き替え、湖上は真っ平らでつるつるだし、障害物がないから視界も良い。車にとっては湖上を走る方が速いし気楽なのだ。いつ頃まで使えるのかは知らないが・・・。

 

 我々の湖上散歩は集落から見える程度の範囲にとどめており、しかも湖畔から離れないようにしていたが(恐いので)、湖の奥へとどんどん歩いていく人々もいる。もっとも、日露戦争のときにはこの上に線路を走らせたのだから(しかし荷物を満載した第一便の列車は見事に沈んだと学んだが)、湖をわたりきることも容易だろう。さきほどは「バイカル横断サークル」と言っておかしがったが、あるいはホントに歩いてツアーリングをするのかもしれない。東西なら50kmほどなのだし。南北は長いが、犬とか馬とかでも使ってやればどうだろう。

 

 1645分のバスに乗り、1830分にイルクーツクに着いた。ちなみにバスに乗って間もなく、バイカル湖に注ぐアンガラ川を渡るが、川は凍っていない。

 鉄道駅まで行って、ウラン・ウデ行きのチケットを取る。窓口の人が交代したが、問題はなかった。我々が今回乗るのはNo.6列車で、これを含めて中国、モンゴル方面には以下の国際列車がある。(発着はイルクーツクの時刻)

 

No.20 モスクワ発北京行き(満州里経由) 火 03.13着(モスクワ時間) 03.35発。

No.6 モスクワ発ウランバートル行き 日・月 03.23着 03.43発。

No.4 モスクワ発北京行き(ウランバートル経由) 土 03.23着 03.43

 

 渡されたチケットを見ると、車両の指定はあるが、席番号が書いてない。窓口のオバチャンは「車掌が何とかしてくれるワ」と言う。発券したということは、なんとかなるのだろう。これで安心だ。先が不安なのでウラン・ウデから哈尓浜へ行くチケットも取っておきたいが、ここでは「不可能」とのこと。

「ウラン・ウデにも国際窓口があるから大丈夫よ」。

両替の都合もあるので「可能ならば料金を教えてくれませんか」と尋ねると、「ここからでしか計算できないけど・・・」と、イルクーツク−哈尓浜はクペで11857.20ルーブルという数字が出てきた。イルクーツクからウラン・ウデまでは2人で1552.60だったので、ウラン・ウデからは(国際列車と言うことで多めに見積もっても)3000と見ておけばいいだろう。

ということで、ホテルインツーリストに両替に出かける。レートが悪いが、他に両替所が見あたらない。

 

そして近所の、ロンプラお薦めの中華レストラン「ドラゴン」へ行く。

中華とはいえ、スタッフはみなロシア人であり、調度もロシアンチックであり、メニューには珍しく中国語がない。中華風ロシア料理であった。

「ライスを食べたい」と言ったら、ウェイトレスは「ライスは品切れだ」という。

そこで、最初に出てきたカニサラダを食べていると、店長らしい女性がやって来て、

「あとでスペシャルを出しましょう」と言う。

なんのことかと思っていたが、メインは我々が頼んだ炒め物しか出てこない。

「デザートでも出てくるのかね」と2人でしゃべっていたら、茶碗1杯ずつの白米が出てきた。その白米は生ぬるく、ポロポロとしていて味も悪く、冷凍していた米をレンジで温めたことが想像されるが、炒め物をぶっかけてドンブリにすると悪くない。

 

 宿に戻ると女主人が流暢な英語で話しかけてきた。彼女が「ドーム・アメリカンスキー」の由来なのだろうか。(ユウコの日記参照)

 

 ロシアは9811日にデノミをして、通貨を3桁引き下げたのだが(旧1000ルーブル=新1ルーブル)、少なくともバスやトラムは、それ以来料金が変わっていない。これは、車内掲示で知った。989月、我々がアルマトイにいた頃に経済危機があったのだが、それでも値段は変わらなかった。ということは、宿の料金も、ムルマンスクのように現地人向けの方が、結果的に安く上がるのかな、と思う。インツーリストも、ルーブル払いだったらいくらになるか・・・でも、列車は高いなあ。イルクーツクからウラン・ウデには長距離バスもあり、朝925分発で2015分着。ただし金曜日のみだ。料金は179.70ルーブルで、列車の10分の1である。

 

ところで、

「お茶、いる?」「いや、いらない」「いらないの?」「うん、いらない」と、これは日本語では自然だが、このままロシア語にすると

「ЧАЙ,НАДА?」「НЕ,НАДА」「НЕ,НАДА?」「ДА・・・」と、ここでおかしくなる。英語にするともっとよく分かる。要るのか要らないのか?

だけどどこかで「「НЕ,НАДА,ДА?」と聞かれたような気がするのだ。

 

 明日も早起き。明後日も早起き。晴れますように。チケットも取れますように。

 バイカルウォッカはうまい。キルギスタンでアタベク氏と飲んだ“男の酒”「カラ・バルタ」を思い出す。

 バイカルウォッカと言えば、今日バイカル湖上で「バイカルウォーター、ウォートカ!」と言って、湖氷にドリルで穴を開け、コップで水をすくってそのまま飲んでいる人がいた。状況から察するに、どこかの国から来た観光客相手のガイドさんだと思うのだが(近所に宴席が設けられていた)、しかし湖の水を直接飲んだりして「おなか壊すのでは?」と心配である。

 それはともかく、ペットボトルの飲料水として正規に売られているバイカルウォーターは美味しい。日本でも最近「水」がブームになっているのだから、うまく宣伝すれば売れると思うのだが。なんといっても、「世界一透明度が高い」のだから!