×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

110日(日) ブラチスラヴァ 曇りのち晴れ

 

【トレンチーンへ日帰り旅行に行く】

 6時半起床。トラムの@番に乗り、早起きして気合いを入れて駅に着いたのはいいが、850発の特急は夏季限定だという。待合室で1時間ばかり寝て待つ。950発。1120トレンチーン着。どうでもいいが、車内でコンパートメントの前に座った女の子2人(20歳ぐらいだろうか)は、雑誌”Bravo”(「『明星』のスロヴァキア版といったところだね」とユウコ)にあるセックスセラピーを読みふけっていた。

 

 トレンチーンは小さな町だ。古くはローマ帝国の中欧における軍事拠点として栄えていたという。というわけで、丘の上のトレンチーン城を見物するのが目的である。それと、中世の町並みが美しく保存された旧市街を散歩するのも楽しみだ。

 

 しかし日曜のためか、閉店が目立つ。ロンプラにも出ているレストランPlzenska Pivnicaに入る。

「プルゼンスカだから、『プルゼニュのなんとか』という意味だろう」

ということは容易に察しが付くが、Pivnicaが分からない。まあ、あまり気にしない。

ブラチスラヴァのレストランよりも全般に安く、味も悪くない。とくにここのクネードリキは美味しい(ユウコ日記参照)。ビールにはピルスナーやガンブリナスがあって、思わず「おおー」と声を上げる。新婚旅行以来、思い出のブランドであるが、考えてみればチェコは隣国で、そのうえ最近まで同一国家だったのだ。とくに仲が悪いわけでもないのだから、チェコ製品が流通していても不思議はない。

 

 お城までは階段や坂道をのぼってなかなか大変だが、入り口までたどり着くと、人の気配がない。看板があって「ガイドツアーは毎30分」のようなことが書いてある。中へ入って声を上げると、若いオネエサンが出てきた。この人は英語が話せない。他に客もないので、けっきょく彼女に従って歩く。お城の外見はブラン城の如く殺風景で味気なく、中もそのとおりだが、展示物は面白い。かつての住人達の肖像画のほか、絵画のコレクション(18世紀のものが多い)、マリアテレジアとその夫、両親、娘の絵もある。また、鏡や剣のコレクション、これでもかというほどの家具、さらに塔へ上がれば、諸侯の家紋や各都市の紋章がずらり展示されて(というか壁に描かれて)おり、楽しい。塔の最上部は展望台になっている。小さい町ながらも近郊には工場、アパート団地もある。

 

 1446の列車でブラチスラヴァに戻る。1613着。

 

 夕食のため街を歩くが、なかなか良い店が見つからない。ようよう歩いて、ミハイル門近くにあるBrasna Bastaを見つける。半分レストラン、半分飲み屋の雰囲気は良い。カップルが多い。カウンターにウイスキーが並んでいるのが見える。日本で言うなら「山小屋の木造建築チックな内装の、洋風居酒屋」といったところだ。

 

久しぶりにウイスキーを見たせいか、あるいは店の雰囲気があまりにも日本の洋風居酒屋的だったせいか(もちろん、お客はほとんど白人だが)、ついついそそられてしまう。とりあえず食事の酒として白ワインをグラスで1杯ずつ。食事のあと、どうしても飲みたくて、Hankey BanisterBallantineを頂いた。こういうお店でちょっとくつろいでみたかったのかもしれない。各55SK。スーパーでちょっと良いワインを1本買ったと思えば、こんなものだろう。ちなみにこの店で最も安いワインは1140SKである。

 

 店の雰囲気がどこか日本的(正確には日本の洋風居酒屋的)に思える理由は、店内にお洒落なジャズがかかっていたからかもしれない。なかでも、アレサ・フランクリンのAt Lastが印象的であった。「この曲はよく聞いていた」と思い、しかしどこで聴いていたのか、なぜ聴いていたのか、どうにも思い出せずにいたが、店を出てから、映画「レインマン」で使われていたことをふと思い出した。高校の頃、サントラをよく聞いていたのである。

 

 お店の雰囲気は実によい。この店には英語とドイツ語のメニューがある(そういえばトレンチーンのレストランにはドイツ語のメニューしかなかった)。ウェイターも英語が通じる。座席はほとんど埋まっているが、ほろ酔い気分でぼんやりとしている我々を追い出すことはしない。「いやー、今日は久しぶりに店で飲んだなー。すっかり遅くなってしまった」と思って部屋に戻ったが、まだ夜7時前であった。ヨーロッパの夜は早く、そして長い。

 

 ブラチスラヴァ駅のトイレは、ヨーロッパの例に漏れず有料である。このトイレは我々がいままで見てきたどのトイレよりも「近代的」だ。まず入り口だが、たいていはお掃除兼受付オバチャンが小さな窓口から顔をのぞかせ、そこで金を払うと、つまらなそうにトイレ紙をよこす。ところがここのトイレは違う。入り口のドアノブのすぐ上に、自動販売機やコインロッカーよろしく、コインの投入口がある。ここに2Kを入れ、ドアノブをひねると、ガチャリとドアが開く。そのまま小便ならば2Kで終わりだが、個室のドアにも全く同じようなコイン投入口があって、ここを使うにはさらに2Kが必要となる。もちろん、トイレは清潔で、紙の配備もばっちりである。立派なシステムだ。