1125日(水)パムッカレ 晴れ

 

【快適な朝がもたらす精神の健康】

 部屋の日当たりが良く、快適な朝を迎えることができた。このような快適な目覚めのもとでは、昨日バスの中で抱きつつあった旅の不安は、霧が晴れたように消える。

 朝食をとり、昨日に続いて再び石灰棚を歩く。日の高い時分では、夕方とはまた違った趣がある。とくに今日はよく晴れ、空の青と棚の白のコントラストがまた良い。上にあるヒエラポリスの遺跡は、思っていたよりも見て回る規模が大きく、宿で借りてきた「ガイド・パムッカレ(日本語版)」が、ことのほか役に立った。

円形劇場跡の最上階に立ち舞台を眺めると、なかなかの高台で少々恐怖を覚えるが、中段の席に、白人と談笑している1人の東洋人がいる。見覚えのある風貌。近づいてみると、バーテン君である。もはや我々の間には驚きはなく、当たり前のように挨拶を交わす。彼はここでのんびりしたあとイスタンブールに向かい、その後はギリシアへ行くとのことで、また近いうちに会えるに違いない。「また会いましょう」と、当たり前のように別れる。

 

【温泉プールに入ろうか】

 ところで、パムッカレの石灰棚を流れるのは石灰を含んだ温泉水である。実際、石灰棚のプールは、かつては泳いで楽しむことができた。今は禁止されているのかどうか知らないが、それでも温水を流れる水路の中に(棚に溜まる水は冷めているので)水着を着て湯に浸かる白人も居ないことはない。

それよりも、石灰棚の上にはホテルの経営する温泉プールがあるというので、これは今日の楽しみの一つにしていた。我々はサブザックに水着を入れ、ここまで登ってきたのである。が、楽しみにしていたPamukkale Motelのプールは閑散としており、湯は少々汚く、湯面にゴミが浮いている。お客といえばドイツ人のオジサンが1人、すいすいと泳ぐのみ。我々は断念した。よほど楽しみにしていたのか、ユウコの落胆ぶりは見ていて可哀想に思えた。

 

近所の食堂はどこも料金が高く、実にツーリスティックである。プールに入らないとなると、今日はもはや、やることがないので宿に戻る。

ここからアフロディシアスという別の遺跡への日帰りツアーがあり、そこはエフェスに優るとも劣らない「ローマよりもローマらしい遺跡」ともいわれるほどだが、遺跡は今日もひととおり見たし、エフェスの遺跡も見に行く予定なので、これには行かないことにした。明日のバスでセルチュクに向かおう。洗濯物が溜まっているのが気がかりでもある。

 

【ロシアが見えてきた】

ホテルの食堂に古い「旅行人」があり、また他にも日本の雑誌があるので、夕方はこれを読んで過ごす。白人達はビデオ映画に夢中である。インターネットを借りて知人からのメールも読む。

 「旅行人」にロシアに関する情報があった。我々には無関係な部分もあるが、どこで役にたつかは分からないので、全てを書き写した。

 

「・・・ロシアビザ 入出国のチケットがあれば、比較的簡単にトランジットビザが取れる。モスクワで延長可(1week-10日)(メトロのクルースカヤ駅からザドヴァーヤ通りを北に行き、比較的大きな交差点に出たら市内側に入る。するとHotel Uralがあり、その先にOVIRがある。一見フツーの建物に事務所があるので、分からなかったら辺りの人に訊く。ドアを入って左側が外人用延長申請事務所。カウンターの一番左がトランジットの延長窓口。パスポート、ビザと共に申請用紙を提出。無料。PHOTO不要。翌々日受領)

     リトアニア、ラトビア、エストニアではバウチャー無しでビザ取得を代行してくれる旅行会社がある(期間不明)

     ポーランドでは:ワルシャワのインツーリスト ビザ(50$)手数料(27$)モスクワのホテル1泊予約(40$↑) 2週間待ち

     エストニア:ナルヴァのロシア領事館で即日。Vanalinn Hotelでアレンジしてもらう。60$。このビザはペテルブルグYH内のシンドバッドトラベルで延長可能。30$

 

・インヴィテーション

 モスクワ:Travellers Guest House Fax …  Tel …

 ペテルブルグ:Youth Hostel Fax … Tel …

 Credit Cardによる先払い。FaxSurname, First Name, Male or Female, Passport No., Issued On, Expire Date, Birthday, Nationality, Probably Date on Russia, City in Russia, Coutri Apply Visa, Credit Card種類とナンバー、こちらのFaxナンバー

 TGHだと、ツーリストVISA一ヶ月有効 25$+18$ これにFax代(10$)と4%の手数料をカードで払う。送られたFaxで申請。50$。写真3枚。所要1week-10

 TGHAddress …

         E-mail …

   4人部屋 118$ていど

    旅行社は中にあるが、高いので街中のが良い。

 メトロ:Prospect Mira駅下車。同じ名の通りを北へ(大通り)。2ブロック目を右に曲がる。突き当たりの通りがBolshaya Pereyaslavskaya。ここを左へ曲がる。50mぐらい歩いた右側の四角いビル。分かりにくい。 ・・・」

 

【ロシアが見えればその前も後ろも見えてくる】

 情報があると安心する。ロシアのビザは先へ行くための最も大きな関門と考えていたが、なんとかなりそうな気もしてきた。

再び今後の旅程について考える。

 

 11月末 イスタンブール着

 12月 イスタンブールからブルガリア、ルーマニア、ハンガリー

 1月 ハンガリー、ポーランド、バルト3国、(可能ならばウクライナ但しキエフのみ)

 2月 ロシア(オーロラツアーからイルクーツク経由で中国満州に入る)→中国(満州から北京、さらに南下)

 3月 中国雲南、ラオス、タイ

 

こうして具体的に書いてみると、スタコラ進めば3月に帰れるか? その考えは甘いか?

 

今後のビザ取りは、

 イスタンブールで:ブルガリア、ルーマニア(双方とも不要という情報もあり)

 ハンガリーで:ポーランド、ウクライナ、ロシア、中国

        中国のビザはモスクワでも取れるか・・・

 中国で:ラオス