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124日(金)イスタンブール 宵のうち薄曇り、のち快晴!

 

【ブルガリア領事館へ】

ブルガリアのビザを取らねばならないのだが、領事は市街から遠い。住所が変わっていると骨折り損になるため、昨日、ツーリストオフィスで確認をすると、「アジア横断」の表記と美妙に違っている。引っ越しをしたのだろうか。確認の電話をするため、テレホンカードを買い、電話をするが英語が通じず、けっきょく分からずじまいであった。行ってみるしかないか。

 

 というわけで朝一番の申請を試みるため、6時起床。朝食のサービスは毎朝8時からだが、昨日買っておいたパンを部屋で食べる。

スルタンアフメトからトラムでエミノニュへ、エミノニュからはバスでタキシムへ。ツーリストオフィスの言うとおり「Levent」へ行くバスを探す。

市バスの乗り場をあちこち歩き、親切なオジサンの助けを借り、バスに乗った。バスは混んでいた。

ところがLeventとは広い地域を指すらしく、バスのアナウンスも「次は、Leventほにゃらら」と、余計なものがくっついている。どこで降りたら良いやら分からず、人が多く降りたところでエイヤアと降りると、ちょっと早かったらしい。

ふたたび右往左往し、人に聞いてみるが、ある人はあっち、次の人はそっちと方向が決まらない。小さな売店の親父さんに、ツーリストオフィスで書いてもらった住所を見せて尋ねると、親父も「この住所じゃあ、わからんなあ」と首をひねり、「電話してやろう」。

彼が領事館に電話してくれた。そこで、書いてある住所が間違っている(不明瞭である)ことが判明した!

午前9時が迫る。なぜ時間にこだわっているのかというと、「領事の業務は9時からだが、効率が悪いので9時までに行かないと手続きが出来ない」と「アジア横断」に書いてあるからなのである。親父さんにメモ書きを追加してもらい、タクシーを拾ってそれを見せ、ハラハラしながら先を急ぐ。

が、案ずるより生むが安し。領事館はすぐ近くだった。850分着。門はまだ開いていない。待ち人は12,3人。意外と少ない。

 

開門を待ちわびて中に入ると、日本人はトランジットで14,000,000リラ(約46.7ドル)、ツーリストビザは22,000,000リラ(約73.3ドル)という。今日の申請なら受け取りは月曜日。「エクスプレスビザはないのですか?」と尋ねると「これがエクスプレスです!」と、にべもない。しかも、ビザ代の支払いにしては珍しく、「ドルはダメです。リラで払ってください」と言う。間の悪いことにリラの持ち合わせがない。近所の銀行Akbankを教えてもらい、そこへ走り、レートが悪いのを我慢して両替をして戻る。月曜までイスタンブールに留まることになった。

ひと仕事終えて息をつき、領事館を出ると目の前にバス停があることに気がついた。バス停の名前は「Turizm Sitesi」。あれまぁ、これは「アジア横断」に書いてある情報と同じだった!

 

【天気が良いので船に乗ってみる】

 今日は朝焼けも見えたが、天気良く、快晴だ。このバス停からはエミノニュ、あるいはタキシムに戻るバスがあるが、それより手前のベシュクタシュ港行きのバスもある。「天気がいいから船に乗ってみよう」。港に出て、ベシュクタシュからアジア側のユスキュダルへ。ユスキュダルで船を乗り換えてエミノニュへと、船に揺られ眺めを楽しむ。寒くても日光があると気分がよい。

シルケジの鉄道駅でブルガリア行き列車の時刻を確認する。イスタンブールの滞在が当初考えていたより長くなったこともあり、エディルネは素通りし、イスタンブールから直接、ブルガリアのプロブディフまで行くことにした。列車は2320分発ソフィア行き。プロブディフまでは所要10時間とのことだ。

 

【日本人に声をかけられるが】

 グランバザールを冷やかそうとスルタンアフメトを歩いていると、前からとつぜん「こんにちは」と声をかけられた。同じ年頃の東洋人の女性が立っている。同胞からいきなり声をかけられることは珍しく、一瞬あっけに取られたが、すぐに「こんにちは」と返すと、

「ですよねー。いやー、どっちかなーと思ったんですけど」。

中国人か日本人か、迷っていたらしいのだが、「これからどちらへ?」と、なれなれしい。

「グランバザールへ」と答え、そそくさと去りたいところだが、「買い物に?」と質問が返ってくる。

大きな目的もないが「冷やかすだけなんですよ」とは言わず「ええ、まあ」とお茶を濁すと、

「あそこ、ふっかけてくるから気を付けてくださいね」と、にこやかに立ち去った。

 

彼女の背中を見ながら、「声をかけてくるなんて、珍しい人だね」と僕が言うと、ユウコは「絨毯売りかなんかじゃないかなあ。なんだかクサイよ」と素っ気ない。なるほど。先日も、ホテルの近所で「トルコに留学している」という学生風の女の子とトルコ人青年のカップルに話しかけられたのだが、彼らもいきなりだった。そして、話しかけられた後日、近所で同じ彼女たちが歩いているのを、我々は2度ほど見かけていた。彼らも、旅行者相手に話しかけるだけの目的があると言うことなのだろうか。

 

【トルコ人にも声をかけられるが】

 ベヤジット・ジャミイ近くの古本屋街を冷やかし、スルタンアフメト広場のベンチでひと休み。

青空に映えるブルーモスクを眺めていると、地元の女子高校生2人が英語で話しかけてきた。

1人は黒毛で茶色の目をしており、肌の色も浅黒い。もう1人は白人系で、肌も白く、目の色は緑である。黒毛の子は二重瞼の大きな目を持ち、まばたきをするたび、太いまつげがパチパチと音を立てそうだが、この子がよくしゃべる。

「私たちはイスラム教。あなたたちは仏教? 仏教の神って、どんなの?」

「仏教ではなぜ死んだ人を火装にするの? 焼くなんて、おそろしいわ!」

「日本人は虫を食べるって、ほんとう?」

思いもかけない質問が無邪気に出てくるたび、我々2人は「うーん」と首を傾げたり「あぁー」と空を仰ぐ。

我々のこうした仕草も興味の的になる。ユウコが「貴方のまつげは長く、目は二重で大きいわね。うらやましいわ」と言うと、「あら、貴方の目は小さくて可愛らしいじゃない!」と、隣のリンゴはなんとやらだ。

「わたし、日本人が好きなの。とくに目がステキだわ。さっきも格好いい人見つけて、恋してしまったのよ。あっ、ほら、あそこを歩いている人! あーあ、行っちゃった」「声をかければ良いじゃない?」と茶化すと、「いいの、見ているだけで。恥ずかしいもの」。

 彼女はパイロットになるのが夢だというが、「物理は嫌いなの」という。頑張れ。

 話はふたたび宗教の話にもどり、彼女ら2人の熱が入り始める。

「世界の全てのものは神がお造りになった」

「あなたたち、仏教徒であることは良いことだと思う? 私はイスラム教徒であることを良いことだと思うの。だから、あなたたちにもイスラムの良さを伝えたいの」。

宗教の勧誘のようになってきた。僕は彼女たちの話をからかい半分に聞いてあげてもいいなと思っていたのだが、ユウコは煩わしくなってきたらしい。この場を去った。

 宿に帰ると、親父からのFAXが届いていた。

 

 イスタンブールに来てからこのかた、ずっと動き回っていたが、今日の午後からは久しぶりのゆっくりモードだ。そして、夜はずいぶんと酔っぱらった。明日も好天ならば、ボスポラスクルーズに出かけよう。