【テヘランから先】

これからの予定について考える。

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 イラン→トルコ→ブルガリア→ルーマニア→ハンガリー(年越し)→スロバキア→ポーランド→バルト3国→ロシア→・・・

今後必要な書物

 歩き方「中央ヨーロッパ」 またはロンプラ「Eastern Europe

 歩き方「バルト3国」またはロンプラ「Baltic Countries

 ロンプラ「Russia」または歩き方「ロシアと旧ソ連の国々」

※イスタンブールの領事館に送ってもらう(日本で買ってもらう)

※冬物衣料は送ってもらわない(その都度、現地で調達する)

VISA ブルガリア・ルーマニア → イスタンブールで

    スロバキア・ポーランド → ブダペストで

    バルト3国はラトヴィアのみ要。リトアニアで取る。

ロシア以降は、雲南→ラオス→タイ→?

 東欧とバルト3国に関しては「歩き方」でも良いと思うが、ロシアについては納屋見所だ。ロンプラの方が情報量は確実に多いのだが、モスクワやサンクトペテルブルグを効率よく観光するには、やはり日本語のガイドの方が安心ではある。

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 上のようなことを日記に書いているが、本当にこれが実現できるかどうか、不安になったりもする。2人とも少し疲れているらしい。疲れた頭では生産的なアイデアが出てこない。先々の予定をいろいろと考えるうちに、なんだか悲観的になってきた。どこまでできるだろうか。どこで日本に帰るか。冬物をどうするか。敢えて寒い国に行くのか。その後ふたたび暑い国に行くとなると、荷物になるなあ。ガイドブックをどのようにそろえるか。もっとも安い方法はないか・・・。

 

 それから、上の旅程は日本を出る前に考えていたものと概ね同じだが、僕は最近、別の旅行ルートもぼんやりと考えはじめていた。

 一つは、パリへ行く道、もう一つは、キエフに行く道である。

 

【パリへの思い】

 

【キエフへの思い】

 

 

 「しかし」僕は言う。「原点に帰ろう。ユウコが言ったとおり、当初からこの旅程で行くと決めていたんだから、それで行こう。僕らはロシアまで行く。そして中国へ戻る。余裕があれば、さらにタイまで南下する。ね、それでいいんだよ」。

 

【両替の話】

 両替いろいろ:ウズベキスタンの場合、料金交渉がある。プロの闇両替屋というのには遭遇しない。ホテルの従業員、バザールの売店、土産屋、そして一般人なども両替対象になる。9月末の時点で 銀行レートは1ドル=105.4 ホテルでは1ドル=117に対して、闇では1ドル=200230といったところ。

カザフスタン(orキルギスタン)からウズベキスタンへの途上では入国前に余ったカザフテンゲ(キルギススム)を全てウズベクソムに替えないと、ウズベク国内での両替はまず無理だろう。カザフ国境では1テンゲ=2.95ソムであった。シムケントのような街中より、国境の方がレートがよい。国境に着くとバスの客はわらわらと降り、その直後、バスに残った乗客を目当てに両替屋がどやどやと乗り込んでくる。つまり外の方がレートがよいのではないかと思われる。レートは交渉可能。支払いは概ね真面目になされているようだ。

 イランの場合、街中では闇協定でもあるのだろうか、レートはほぼ決まっていると言っていいだろう。ただし、受け取り時のゴマカシが多い。すなわち、小額紙幣の束を渡して、攪乱させるのだ。よって、目の前でキッチリ数える必要がある。その際、周囲に目を配り警官に対する警戒を怠らないのは言うまでもないことだ。

テヘランに来て間もない頃、メイダネ・フェルドウシーの両替屋と交渉し、両替を敢行したときもそうであった。電卓での交渉を進め、1ドル=10,000リアルで手を打ったつもりであった。そして僕は100ドル札を渡し、1,000,000リアルを得たはずであった。もらった2つの札束をその場で数えてチェックしたにもかかわらず、しかし、あとから数え直すと、それは「500,000の束と50,000の束」であった。つまり、合計で550,000しか手に入れていなかったということだ。1ドル=5,500リアルの計算になる。大損だ。うまくやろうとして返り討ちをくらってしまった。1ドル=6,320リアルというのが良い線なのだろうか。

 闇両替は本来違法行為であり、国によっては厳しい罰則規定を設けているところもあるが、しかし考えようによっては、個人と個人の売買取引みたいなものと割り切れば良いような気もしてくる。こういうことを書くと、「闇の資金源に手を貸すようなものだ」と批判されるかもしれない。が、日本でも、ちょっと本筋とは違うけれど、パチンコでは法律上、お金を稼ぐことは出来ない(だから、執筆や講習以外にパチプロは存在し得ない)はずだが、「景品交換」によって換金行為が黙認されているし、マンガや雑誌などでも「稼ぐ」話が堂々と書かれている。「パチンコとラブホテルは裏金を作るのが容易な商売」という話は、ドラマ映画やドキュメントにも出てくるが、それを思うと、パチンコ行為は、間接的にも裏金づくりに貢献していることにならないか?