313日(土) ルアンパバン 晴れ

 

【晴れというより、ルアンパバンでは毎日くすんでいる】

 我々の泊まる部屋は1階にある。庭先のニワトリは朝4時からコケコッコー。人々も5時過ぎから働きだしている。朝が早い。

 宿を出ることにした。

 7時半に我々は起床したが、水が出ない。シャワールームはやたらに広いが、ここにやたら大きなバケツがあり、気にはなっていた。トイレも流れない。バケツに水を溜めておいて良かった。

 そもそも、ここのシャワーは湯が出ない。宿の雰囲気もドミトリの客に支配されているようであり、そこに妙なツーリスティックな匂いを感じてはいたので気に食わず、宿を変えることにしたのだ。

 チェックアウトで12000キップと言われ、それは11ドル程度の破格なのだが、これは一体どういうことなのだろう。とは思うが、気にしないで出る。

 

【ふたたび宿を探す】

 ルアンパバンには手頃な宿が多いのだが、「旅行人」で「静かで居心地の良い」とされるPhoun Sab G.H.に行くことにした。

 愛想の良い中年夫婦が出迎えてくれたこの宿にはドミトリがなく、2人部屋はViradesaより少々高いが、なんとなく

 「こういう静かな宿が我々には性に合っている」と思う。落ち着いた雰囲気が良い。近所の食堂で食べたサンドイッチが、またうまい。コーヒーとともに食す。

 

【ラオスで思うルーマニアの旅】

 今日は市内観光で、もっぱらお寺巡りである。

 まずWat Mai。大きい座仏がある。

 Wat Seneは小さいが、屋根下のレリーフが美しい。

 Wat Saen Sukharanには立ち大仏がある。

 そして見どころはWat Xiang Thongだ。

 広い敷地に、まず竜宮船が入っている蔵のような堂内にはモザイクがある。

 本堂も素晴らしい。

 そして裏にある2つのお堂には、外壁にモザイクがある。

 これは1950年代のラオスの生活風景を描いたというが、僕は思わず、

 「ありゃー、これは!」

 と声を挙げた。

 これはスチャヴァにあるルーマニア正教の僧院で見たフレスコ画と全く同じではないか!

 ちなみに、別のお堂には臥仏もあった。

 

【休み休みの市内観光】

 インターネットカフェでひと休み。ここは40分で10ドルと、今までの最高値を記録した。それでも混雑している。

 その後、プーシーの丘へ登る。

 プーシーは街の中心にある小さな丘で、頂上に登ればルアンパバンの街が一望できるという。なるほど、麓に位置する王宮などを見下ろせ、美しいのだが、さすがに暑い。朝は涼しく爽やかだが、午前中に気温が上がり出すとムワーンと蒸し暑くなる。それが、昼過ぎになるとカラリとする。

 宿へ戻ってロビーのレストランでビアラオを飲み、部屋でひと休み。

 エアコンがあるわけではないが、部屋は涼しい。

 

 気を取り直してWat AphaiWat AhamWat VisunnaratWat ManaromWat That Luanと歩く。

 タートルアンは街の中心から外れたところにあり、歩く道もダートになり、住宅地というか村落が広がる。

 Hotel Sisouvannaphoumのブーゲンビリアがすごい!! と驚いたのはユウコで、彼女に言われなければ、僕は「フーン」と通り過ごすところであった。

 

 再び部屋に戻り、洗濯。

 ここの宿のシャワーはお湯が出るが、夜になると水が止まるとの貼り紙がある。しかし全く出ないわけではなかった。ストックがあるのだろう。

 

【メコンの夕日】

 今夜もSunset Restaurantへ行く。夕方5時半、メコン川に沈む夕日が美しい。メコンの水が赤くきらきらと光る。太陽は赤い。6時半前にはガスで見えなくなってしまった。

 晴れているのだが空気がくすんでいる。砂っぽい土地柄か、エアロゾルか何かなのか。じっさい、日没はもっと遅いのだ。

 カレー、トムヤムチャン、そしてもち米が実にうまい!!

 部屋に戻り、もう一度シャワーを浴びる。お湯が出るのが嬉しい。この部屋には換気扇と扇風機がある。そのどちらにもスイッチを入れ、かつ電灯もつけていると、

 「そのうち停電しないかしら」

 「電気代、高いかな・・・」

 など、要らぬ心配ばかりしてしまう。すっかりケチケチ人生だ。電気と水は大切にしましょう。