ポーランド1(No.75)ポーランド人はおとなしい?〜クラクフ1

【スロバキア→ポーランド→スロバキア?】

114日(くもり)

4時に起きて支度。今日はクラクフへ向かう。コルナをうまく使い切ることができ、飴、ガム、チョコレートなどを得た。5時半のコシュツェはバス、トラムが頻繁に走り、街はもう、起きている。クラクフ行きはもう6時前にはホームに入線しており、そう混んでいない。マサト・ユウコ共に窓際の席を確保することができた。

ところで、昨日、アカスリが破れた。10cmくらいの穴が以前よりあったが、1本そこから糸がたれていたので、ちょっと引っ張るとピリピリとまっぷたつに裂けた。まさしく寿命である。彼は我々のアカをとりつづけ、半年で力つきた。しかし、アカスリを旅行の最中に寿命まで使い切るというのはすごいことである。

電車に乗って数十分。すっかり眠くなってぐーぐー寝てしまった。7時半にふと目が覚め、10時頃国境につく予定と思っていた私は、まだもう一眠りするつもりだったが、「パスポート・コントロール」と声がする。コンパートメントの入り口に、カーキ色の制服を着た人が立っている。国境警備の軍人さんだ。私たちはあわててパスポートを出す。マサトが気を利かせて、スロバキアの紙とページを出すと、「そうじゃない、ポーランドだ」と軍人さん。ポーランドの入国審査だったのだ。「スロバキアの出国審査はやらないのかなー」と2人で話していると、パスポートが帰ってきた。無事入国できたので、お菓子など食べていると、次の駅で「パスポート・コントロールです」と女性の軍人さんがやってきた。スロバキアの出国審査だという。順番反対やがな!(←思わず関西弁でツッコミ)

ともあれ、ぶじ出入国審査終了。ポーランドに入ってもこの列車は乗客が少ない。なんとなくのんびりした雰囲気だ。窓の外に緑がみられ、まだ冬の中にも春が近いことを感じさせる。

1215分すぎ、クラクフに到着。さっそく@へ。最初の@は受付の感じが悪いし、紹介するホテルも高い。となりの@へ。約25ドル(85Zt)と安くはないが、中心街にあるプライベートルームを紹介され、ここにする。外見以上に中に入るときれいな家!しかし、ここの住人も愛想は良くない。ポーランド人は愛想が悪いのだろうか。なんだか歓迎されていない気分になる。

町歩きへ出かける。スロバキアのコシュツェと比べると、建物も、広さも、なにもかもが大味に見える。

お腹が空いたので、歩き方おすすめのレストラン「小作人の食べ物」へ。突き出し(?)として、まず、すごいニンニクラードとチーズディップが出てきた。これはなんと無料!ビールに合う。マサトは好物のロールキャベツ、私はポーランド名物フラキとキャセロール(とはいえ、中身はベーコンとポテトのいためもの)を頼む。フラキうまい!だしが良く出ている。材料はルーマニアとほぼ同じ、ミノスープだが、内蔵臭くなく、ルーマニアのスープのように酸っぱくない。Good!! このお店、2人で13ドルとやや高めだったが、ボリューム満点、お腹が苦しいくらい食べた。生ビール(0.5l)の銘柄はOkocim(オコチム)。ポーランドのメーカーで、美味いビールだ!

 

【クラクフ市内観光】

115日(金)

まずお城(ヴェヴェル城)へ。王宮の調度品にはタペストリー(16世紀にブリュッセルで作られたもの)が多く、絨毯もペルシャ製が多い。つまり輸入品だ。陶器で作られたストーブが立派。タペストリーの題材には自然(ジャングル)が多く、ライオンやヒヒに混じって恐竜みたいなのがいたり、不思議な作品である。絵の題材では草食動物が肉食動物にガブリとやられているものが結構多く、見るに堪えないエグイのもある。趣味の悪い王様だ。ペルシャの絨毯は質がよい。絨毯はペルシャの他にもアルメニア、コーカサスから来ているものもある。陶器(壺など)も飾られているが、ここにはもう、中国や日本から輸入されたものはない。日本や中国の影を感じない、遠くへ来たのだな、と思わせる。

大聖堂へ。鐘のある塔からのクラクフの眺めが美しい。城・大聖堂とちびっ子に会うが、皆おとなしい。「Hello!」とか「Chin?」と話しかけてくる子はいない。色白金髪ではっとするほど可愛い坊やもいる。大聖堂の地下室にはいくつも棺があって、なぜかどくろマークの飾りがついているものが散見される。地下室2つ(聖人と王様の墓?)と鐘の塔以外は無料でも見られるようだ。その教会自体も美しいが、修理中(掃除中?)のものもあり、残念。

ユダヤ人地区へ行く。ユダヤ人地区といっても、「ああ、この人は間違いなくユダヤ人だよね」と思う、鼻や目に特徴のある人もいるが、ユダヤ人かどうかわからない人も多い。

せっかく来たユダヤ人地区だが、ユダヤ博物館は2月までお休み。シナゴーグも廃墟ばかりで入れず。

昼食をとるため、ロンプラお薦めのカフェ、Arielに入る。ここはとても雰囲気が良く、カフェというよりレストランに近い。そこでマサトはおすすめ料理の鯉のスペシャル、私はチキンのユダヤ風を頼む。ユダヤ風とは何だったかというとプルーン入りのブイヨンスープのあんかけといったところ。付け合わせのポテトフライがクッキーのようなクリームチューブで星形に絞ったような形をしていて面白い。(味はマッシュポテトを揚げた感じ)キャベツサラダもおいしい。ここのウェイターもユダヤ地区でない街で出会ったら、ユダヤ人かは言われないとよくわからない。カフェとはいえ、格式を重んじるのか、ウェイターは蝶ネクタイをしている。このカフェでは夜にコンサートもあるようだが、20時からと遅いので断念。残念。

聖マリア教会に行く。日本語のプリントあり!しかし、祭壇の最重要部分が修理中で見えず。とはいえ、国宝と言われるその祭壇の周りは、2回も3回も回ってみたくなる美しさであった。

次に、ダヴィンチの絵があるというギャラリーへ行こうとするが、この絵がイタリアへ貸出中とのことで、入るのをやめる。

駅へ行き、明日以降の調べものをして、買い物をして帰る。ポーランドではクノールやプリングルス、Hoclandといった、今までよく見てきたビッグブランドの品がそう高くないが、言い換えれば他が安くない。また、ポーランドならではの売り物が見あたらず、こりゃ珍しい、というものもない。