ロシア2(No.85)オーロラの街〜ムルマンスク

【ムルマンスクへ飛ぶ】

24日(続き)

いよいよ、ムルマンスクへ向かう。サンクトペテルブルグの空港では外国人カウンターへと言われ、それが変な場所にあってとまどう。しかし、現地の人の待合いよりも外国人向けの待合いは数段綺麗で、ブランドもののショップなどある。

ムルマンスク行きのチケットは実は1ドル7.3ルーブルで計算されており、キャッシュではらって良かった。カードだと、93USD分引き落とされてしまうところだったのだ!(ルーブル払いの約2.5倍!!)ブランドショップの商品金額は全てドル表記だった。中国で買った「工作手冊」という表紙のノートが終わった。

ここからグダンスクで買った新しいノート。

ムルマンスク行きに乗る外国人は3人しかいないが、飛行機自体は地元の人で込んでいる。私たち以外の唯一の外国人、金髪の40代くらいのマダムは、私たちに親切に接してくださる。

私たちはなぜかビジネスクラスエリアのシートに席確保。しかし、私たちはやはりエコノミークラスだったようで、目の前をカーテンで仕切られる。カーテン越しに垣間見えるビジネスおよびファーストクラスへの対応は機内食ひとつとっても、エコノミーとは全然違う。私たちエコノミーはソフトドリンク1杯(ビールは有料)に小さなパウンドケーキとチャイ。しかし、1席前のビジネスクラスでは、イクラやチーズ、スモークサーモンのカナッペや、肉、ごはんなどをもりもり食べている。のみものも一人3種類+お茶!ソフトドリンクに缶入りクヴァスがあり、前席の人がそれをとっていたのが印象的だった。お腹のすいている私たちはカーテンの向こうのうらやましい光景を目の前に、手持ちの菓子など食べて、空腹をまぎらわす。

ところで、私の席は窓際だった。フライト中は曇っていた(雪も降っていた)が、あるとき急に晴れ、「もうすぐムルマンスクです」のアナウンスの頃、なんかモヤーとした緑のものが北の空に見えた。ずーっと見ていると、その緑のものは少しずつ形を変える。これはもしや、オーロラ?通路側にいるマサトにも伝えて、2人で見て大喜び。でも、せっかくのオーロラなのに、他の人々は興味も持たない。違うのだろうか?でも、あれは確かにオーロラだ!!オーロラは北→北北西の空に見えた。神秘的な色彩に感動していると、あっというまに時間が過ぎて、飛行機が場周に入り、方向が変わって見えなくなってしまった。オーロラって、あんなに簡単に見えるものなの?あんまり簡単に見えて、ホントに見たのか、信じがたい。

ムルマンスクの気温は−21℃。地上でもオーロラ見えないかなーと早々に空を見上げるが、空港は明るすぎて、何も見えない。

預けていたバッグを受け取ろうと待っていると、優しい外国マダムがにっこり。私たちを外でも待っていてくれた!ムルマンスク空港が不案内な我々に、ミニバス乗り場を紹介。無事、ツェントルに着く。ありがとう優しいマダム!

メリディアンホテルには空室あり。14ドル。部屋に着いてみるとナント、スイートだった!!いいんか、この部屋が本当に1室14ドルで??記念撮影する。

(このノートの第1ページには昆明の公園の桜の木からおちてきた桜の花びらが挟まっている。)

 

【北緯68度は−35℃】

25日(晴れ)

昨日(というか今朝)はオーロラを見ようとA.M.2時までねばったが、もやのため、あきらめる。なんだかよく眠れ、私は12時までねる。さすがにおなかがすいた。

昨日は夜、ホテルに到着した後、ホテルのカフェに行ったが、小さいチキンと、マカロニのケチャップ合えしかなかったので、外へ食べに行く。

ロンプラおすすめの「カフェ・スヴェトゥラナ」は、メニュー・レパートリーは少ないが、オネーさんが優しい。

マサト:ボルシチ・ウォトカ、2人でキョフテのポテト・人参ペースト添え、パンを食べる。マサトはボルシチとウォッカを追加した。私はチャイも飲んだ。安い。

北緯68.5°の石碑へ。この石碑、実はムルマンスク市と隣市の境界碑だった!バスの人が降りる停留所を優しく教えてくれるが、私たちは勘違いして、行きすぎてしまう。1停留所、うりうりと歩いて戻る。サムイ!マサトの鞄についているインチキ(簡易)温度計では−35℃!?顔が凍りそうだ!!丘の上から見た海も凍っている。ハナミズも服につくと凍る。でも、なんとか石碑にたどり着き、記念撮影。あまりにサムイので、すぐミニバスで帰る。

 

【白クマにオーロラを教えられ】

マガジーン(商店のロシア語読み)で、オーロラパーティー用のスモークサーモン、イクラ、クラッカー、チーズ等購入。パーティーなので、もちろんシャンパンも用意!おととしロシアに行ったときと、物価はそう変わっていない印象。しかし、ドルが強くなったので、今ロシアは旅行者天国!?でもそれゆえに犯罪もふえているからなあ、などとつぶやく。

シャンパン飲んで酔っぱらっていると、TVでオーロラをみながら白クマがコーラを飲むというCMをやっている。もしや、オーロラ予報?と思い、外を見ると、オーロラが本当に出ていた!そういえば昨日、飛行機で見たときとほぼ同じ時間!!オーロラは日本で写真を見たときの印象の如く、弓形やカーテンのように変化して、緑色が美しい!ずっと見ているとオーロラは波打っているように見える。2人で大ヨロコビ。でも、街の人は空に浮かぶオーロラをぜんぜん見ない。見ろよ!!と毒づくが、ここの人たちにとって、オーロラはそれくらいアタリマエなのだ。

オーロラを見ながらのお酒は進み、追加を買いに行こうとしたが、お店はもう閉まっていた。ものたりないのでウォッカを飲みにバーに行こうとしたら、今日は貸し切りだった。もう飲むな、ということだろうか。

あきらめて部屋に戻ろうとすると、ジェジュールナヤが「お茶飲むか?」と優しく言うので、お言葉に甘える。美味しいお茶をいただいて、「いいホテルだ!」と思ったら、お茶代をとられた。まあ、世の中そんなもんです。

ロビーに2人の日本人女子大生あり。モスクワの留学生だが、ムルマンスクへはオーロラを見に来たらしい。

「オーロラなら、さっき見えていたよ」と言ったら、二人は気づかなかったとのことでガッカリしていた。二人はフロントの人は日本人が来ると、うれしがって私たちの部屋番号を教えるので、私たちのことを知っていたという。うれしいやら、困るやら。

 

【ファスナーも車の中も凍る】

26日(快晴)

10時過ぎ、マサトはホテルの1泊延長に行く。そこで同時に明日のモスクワ行き飛行機のチケットを購入しよう、と思ったが、「航空券を取るなら、向かいのホテルへ行け」と言われる。そこで、2人で向かいのホテル「北極」に行ってみる。しかし、北極のフロントでは「ここには今日の航空券しかない。アエロカッサ(航空会社直営の航空券売り場)へ行け」と言われ、トロリーバスで行く。とても綺麗な内装の建物の2階に外国人用窓口あり。難なく券をGETし、ホテル「北極」に戻り、お昼。カフェテリア方式で、安い。

ユウコ:カルトーシュカ(ジャガイモ)とロールキャベツ、お茶

マサト:ミートボールとライス、お茶

アリョーシャ(極北祖国防衛隊慰霊碑)を見に行く。セミョノフスカヤ湖の近くにある。ここのレストランはPeMONTでザクリータ(修理中で閉まっている、の意)。せめて明るいうちに来て良かった・・・。湖は湖でなく、地面になっている(堅く凍っているから)。

あんまり寒いので、ホテルに戻る。この寒さは、ファスナーも、車の中も凍る。でも、この寒さの中で、人が生きていけるというのがすごい。

ホテルのビュッフェで、2人でサリャンカ、サラダ、魚フライなど食べる。安くてGood

1階の売店でピザパン、ウォッカ、100%ジュースなど買う。ウォッカうまい。この国には、ビール缶、ジュース缶のように、ウォッカ缶、クヴァス缶などがある!

飲み足りないのでワイン、食べたりないのでタバカ・サラダ・パンなど補給し、空をCKしていると、19時半ごろオーロラが!30分くらい姿を見せてくれた。毎日見られてLuckyだ。感謝します・・・。

中心街でなく、少し暗いところへタクシーか何かで移動した方がよく見えたのかもしれないとも思うが、寒さとか、治安とか、いろいろ心配なので、何より見られたので、これでよかったとしよう。

 

27日(くもり)

早朝(4時半)起きして空港へ。ムルマンスクの人々の朝は早い。というか、彼らは夜通し起きているのか?

チェックアウトの際「オーロラは見えたか?」とジェジュールナヤのおばちゃん。ここのホテルの人はたしかにフレンドリーだ。

空港へと向かう、106のミニバス、これが、寒い!ユウコ、冬眠。

今日のフライトはムルマンスク航空。朝食にサラミチーズサンドのサービスあり。「朝食」と聞いて、ユウコ、大いにヨロコブ。