ブルガリア1(No.61)寒いよ、ブルガリア〜プロヴディフ
【寒いよ・・・この旅意味あるの?と心の中で思う】
12月8日(雪)続き
9時、ブルガリア入国審査。最初の入国審査官に「plovdiv , tourizm ,No!!」「荷物持って、外に出ろ!」と言われるが、降りようとすると、別の人に怒られる。なんで私たちが怒られるの!?と悲しくなりながら、荷物を持って、右往左往。でも、結局は問題なし。荷物、お金のチェック共になし。
席に戻るが、車内が氷のように寒い。暖房はトルコ国内の間だけで、切られてしまったようだ。電気もつかない。しかし、入国できた安心感と寒さで眠くなってきたので、毛布をかぶってしばし眠る。1時間して目を覚ますと、外ではまだしんしんと雪が降っている。部屋も相変わらず寒い。天気が悪いので車内は薄暗い。なんだかさみしくなってきた・・・。こんなに電車の中でさえくそ寒いのに、これから街歩きなど、大丈夫なのだろうか・・・。こんな変な時期に観光なんてしなくてもいいんじゃないか・・・。ブルガリアは治安が悪いというし、マサトは以前ニセ警官に会った土地だし、気がすすまないなあ・・・。東欧なんてやめて、暖かいギリシャ、イタリア、スペインなどに行きたいなあ。物価が高いけど・・・。決して口には出せないが、このように旅に疑問と不安を感じていた。しかし、予定通りいくしかないのだ。マサトと旅行する限り。
11時半プロヴディフに到着。@を探す。東欧に入り、英語が通じるか心配であったが、地元の人に英語が良く通じる。
ブルガリアホテルの隣にiがあり、プライベートルームのアコモデーションを頼んだが、「プライベートルームは最低15ドルからだ。隣のブルガリアホテルなら12ドルにしてあげる。こっちの方がずっといいよ」と諭され、この二ツ星ホテル、ブルガリアホテルに泊まることにする。シャワー、暖房、朝食付き。いわゆるロシア式のホテル「インツーリスト」だ。面白みはないが、街の中心にあるので快適。
【プロヴディフ観光:薄暗いよ】
早速、散歩に出ることにする。まず、金曜モスクへ。残念ながら閉まっている。道に迷いながらボヤズィエフ・ハウス(19世紀の豪商の屋敷)へ出る。閉まっている。
聖コンスタンチン教会と聖ヘレナ教会には入れた。荘厳な感じ。異教徒の場所じゃないなという感じ。中の薄暗さがそれに拍車をかけている。民族博物館は修理中。しかし、タダで中を見せてくれた。民族衣装が美しい。
そして、建物自体も美しいゲオルギャディ・ハウス(これも19世紀の豪商の屋敷)の展示は、19世紀の民族運動「四月蜂起」の展示が行われており、敵となったトルコの「悪ぶり」が生々しい。そのころのトルコ人は、妙に中国っぽい顔と髪型で描かれていて、こちらの人が「東洋人嫌い」になる理由もわかる。
ラマルティーヌ博物館も美しい建物だが、中はつまらなそうなので見ない。
聖処女教会へ。けっこう中の装飾がすごいが、やはり薄暗かった。
聖マリーナ教会は青を基調とした教会なのだが、中の画ははがれていてよく見えない。外の画は立派である。
【でも食べ物は美味しいね!】
「歩き方」おすすめのヴェルディレストランへ行ってみる。おいしい!!豚は臭くなくて良いね!
ピザ(アンチョビ入り、うまい!)、フェットチーネ(ベーコンとタマネギ、スパイシー)、サラダ(コーン缶、久しぶり!)、ビール(安くておいしいの!)を食べる。おなか一杯食べても、ビールつきで2人で6ドル!寒いし、どこに行っても閉まっているし、もういやだと半分思っていたけれど、おいしいものを食べて、急にブルガリアが良い国に思えてきた・・・。我ながら単純だ。ブルガリア人はピザをナイフとフォークで上品に食べる。
【世界遺産:バチコヴォ僧院】
12月9日(雪ときどき曇り)
ホテルで朝食。焼きたてのコッペパンみたいなパン、バター、ジャム、オムレツ、紅茶またはコーヒー。ブルガリアだが、ヨーグルトはない。
ヴァチコヴォへ。最初、バスを間違え(ハスコヴォ行き)乗るべきバスがどれかよくわからず大変だったが、親切な地元民の案内により、なんとかついた。
僧院の壁画は素晴らしい。僧院の中に教会がある(図あり)という二重構造になっていて、教会の外の壁画も良いが、僧院のダイニングルームだったという所の画はすごい!まるで、夜空の星々のような聖人の図、キリストの審判の図、ギリシャの賢人(アリストテレス・プラトンなど)の図と、何分見ていてもあきない。また、年代物の大きな石のテーブル、木の椅子もある。
案内役の人が博物館を開けてくれたのだが、そこには古いイコン、ハプスブルグの石の紋章、宝石で作られた教会の模型、地図、古いコインなどがあった。
入場料1人2000レヴァ、ガイド代2000レヴァ、写真撮影料(1台)2000レヴァという。(この値段はけっこうテキトーかと思う)
平日の昼間だが、見学に訪れる地元の若者も多い。
帰りは運良く、プロヴディフに行くスクールバス(あるいは修学旅行バス!?)に乗せてもらい、戻る。運転手は女性だ。外国人に対して、ブルガリア人は静かだ。昔、外国人と話しただけで警察に連れて行かれた国って、この国だったっけ?
【寒いけど、がんばろう】
昨日と同じヴェルディレストランでピザ、フェットチーネ(マサトはこのフェットチーネを「カレーうどんの味がする」といった)ポテトチーズ焼き、ビールなど頼む。
明日は8時までにバスターミナルに行かなければならないので、朝食は食べられない。残念。
マサト、バザールにて靴を買う。私は灰色のとっくりセーターを買う。プロヴディフの物価(食べ物ではなく、日用品・服・靴など)はイスタンブールより高い。
しかし、寒い、寒いというが、あの灼熱のトルファンでだって頑張ったんだ。暑いのはどうにもならないが、寒いのは着ればいい、そう、着れば良いのだ。
今日はマイナス6℃だという。
私のとっくりセーターはサイズが小さかったらしく、今日袖を通したばかりなのに、もう脇の下が破けた。小さい穴なので、マサトには内緒にしておこう。子供用を買ってしまったのかな。それとも、ブルガリア人はスリムなのかな。手の長さは長いくらいなのに・・・。